【“健全”の名のもとに─風営法改正と、揺れるメンズエステの現場】
面接直後のリアルな声から見えた、今、働く女性たちが本当に知っておくべきこと
こんにちは。BTCグループ代表の塩見です!
今日は、つい先ほど面接を終えた女性の話をきっかけに、このブログを書いています。
このところ、メンズエステで働く女性からのご相談や問い合わせが急増しています。
実際にそういった相談は今に始まらず数年前から結構ありました(笑)
いい機会なのでなるべく詳しくお伝えしたいなと思い書かせていただきます。
ご相談のほとんどが、「今のままで本当に大丈夫なのか不安になってきた」という声です。
このブログでは、私が実際に面接で聞いたリアルな声や、過去に受けてきた数多くの相談内容をもとに、2025年6月の風営法改正以降におけるメンズエステ(以下、マンション型個室エステ)の実情と、それに伴うリスク、そして“女性自身が自分の働き方をどう考えるべきか”について私なりにお伝えしたいと思います。
■ 面接を終えて、彼女がこぼした「本音」
面接に来てくださったその女性は、物腰が柔らかく、礼儀正しい、非常に真面目な方でした。
これまでメンエスで働いていたそうですが、こう言っていました。
「最初は“健全”って聞いていたんです。でも実際は、施術中に抜きを求められることばかりで…」
「断るとお客様の機嫌が悪くなって、クレームを入れられたこともありました」
「お店は“やるな”とは言うけど、実際には他の子がやってるし…なんか、すごく苦しくて」
彼女のように「線引きをきちんとしたいだけ」なのに、業界全体の“空気”や“曖昧なルール”に巻き込まれて疲れてしまう女性は、決して少なくありません。「そういうことを求めてくる人がいることは想像はしてたし、私も勘違いさせるような服装でやってたことには違いありません」「仕事を取るために頑張ってたけど、日が経つごとにしんどくなっていって。。」
メンエス経験者で当店に問い合わせがくる方のほとんどがこのケースです。
■ 「非風俗だから安心」は、もう通用しない
2025年6月に改正された風営法では、性的サービスがあるかないかだけではなく、
“あおる表現”や“密着度”などの演出そのものが風俗営業とみなされる対象になりうる可能性大
規制の対象となりうる例:
- 胸元があらわな衣装や施術時の露出
- 性的好奇心をあおるコース名やオプション説明文
- 過剰な密着やスキンシップ
- お客様が「性的なサービスだ」と受け取る可能性がある演出すべて
つまり「本番行為・抜きがない=セーフ」ではなく、
“性的に見えるかどうか”という曖昧な基準で判断され、摘発される時代に突入したのです。
実際に捕まっているケースはあります。
■ よくある“安心材料”は本当に安全か?
最近では、女の子を安心させるために、こう説明する店舗もあるようです。
「お客様には“本番禁止・要求しない”という承諾書を書いてもらってるから大丈夫」
「うちは風営法の届出もしてるし、何かあっても安心だよ」「お客様に求められても無理にする必要はないからね」
でも、ここに大きな誤解があります。
風営法は「届出制」。そしてマンション型で届出は実質不可能。
風俗営業には“許可”ではなく“届出”が必要です。
しかし、マンションの一室で営業する個室型メンエスは、建物の構造上、届出を通すこと自体が不可能です。
いくらマンションのオーナーさんから許可をもらっていて、営業することができても紹介した不動産屋が捕まってしまうというケースも存在します。
また、「承諾書を書いてもらってるから大丈夫」という論理も、
実態が風俗営業であれば無効です。
紙や言葉ではなく、「実際に何が行われているか」で判断される。
それが法律の現実です。
とにかく実態が何かが大事です。
■ 女の子に責任を押し付ける“構造的なグレー営業”
よくあるメンエスの構図を簡単に書くと、次のようになります。
- 店側「抜きは禁止」と建前を伝える
- 実際には“抜きあり”の子が指名上位
- やらない子は稼げない
- クレームや客離れは女の子の責任
- 最悪の場合、「自己責任」で警察や税務署から連絡が来る
一見「自由度が高い」と思われがちな“選べるサービス”スタイルですが、
その実態は「責任だけが女の子にのしかかる」営業形態です。
■ 本当に“マッサージ”を楽しみに来てる人はどれだけいますか?
ここで少しだけ、視点を変えてみてください。
- 本当にマッサージの技術でリピートされていますか?
- 人気店ランキングの上位にいる女の子に、本当にマッサージの腕がすごい人はいますか?
- YouTubeの簡単な講座だけ見せて終わりの研修で、心から癒しを提供できていると思えますか?
「抜きがあるから流行っている」という現実に、きちんと向き合わない限り、
本当の意味で自分を守ることはできません。
■ 実際にあった“摘発・被害”のリアル
私のもとには、これまで何十人もの女性から相談が寄せられてきました。
以下は、実際に起きた事例です。
● ケース①:お客様が通報→店舗責任者が書類送検
- 女の子が抜き行為をしたと客に通報され、店舗オーナー・店長と本人が事情聴取
- 警察に加え、税務署からも調査が入る
● ケース②:税務署から追徴課税
- 名簿情報から売上台帳を見られ、本人に数百万円の追徴課税
- お店は一切フォローなし、孤立無援で処理
● ケース③:抜きを断って“逆クレーム”
- 抜きを断った女の子が「冷たい」「不親切」とクレームを入れられる
- 同業者からの嫌がらせで通報される
- 店から“もう少し空気を読んで”と圧力がかかる
- 最終的に出勤シフトを外され、干される
■ それでも抜け出せない理由はわかります
- 今やめたら収入が激減する
- 他に行ける店がない
- 今までなんとかやれてきたし、大丈夫なはず
- 稼げるうちに稼いでおきたい
そう思う気持ちも、痛いほどわかります。
ですが、風営法の改正は、“今まで見逃されていた”ことを終わらせに来ています。
■ 自分の働き方を“見直すきっかけ”にしてほしい
これは、風俗エステを勧めるための文章ではありません。
そして、今のあなたの働き方を否定するためのものでもありません。
「このままでいいのかもしれない。でも、いつか取り返しがつかなくなるかもしれない」
そんなふうに不安を感じたときに、
“安心できる環境”という選択肢があることを思い出してほしいのです。
最後に
- 言葉や契約書ではなく、「実際に何をしているか」が問われる時代です
- ルールが曖昧な環境では、いつか必ずトラブルになります
- あなたを本当に守れるのは、お店の言葉ではなく“実態”です
今、迷いや不安があるなら、まずは「一度立ち止まる」ことが大切です。
そしてどうか、ご自身の未来にとって、より良い選択ができるように。
この記事が、その小さなきっかけになれば嬉しく思います。
BTCグループ 代表 塩見